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靴の修理工程

○●○オールソール張り替えの修理工程を紹介いたします。○●○
同業者の方以外にはあまり興味はないかもしれませんが、このような事をやっております。
この修理は、このホームページに出会わない一般の皆様にも広く知っていただきたく思っております。 そして経験していただきたい。 そのために同業の方がご自身で技術を身に付け、薦めていただくために、詳しくお知りになられたい方は、私でよろしければ樅山(もみやま)までお電話頂ければ、喜んで対応いたします。 時間の関係上、メールではご遠慮くださいね。
もちろん、こんな技術があるよ、と言う方からのご助言もいただきたく思っております。
どうぞ宜しくお願いいたします。

(1)グッドイヤーウエルト製法
まずかかとのトップリフトを外します。
次にヒールを外します。
握ると開く「口開きヤットコ」を使えば靴に負担を与えずに外せます。
そうでないとシャンクに木を使った靴の場合にそのシャンクを折ってしまう恐れがあります。
ソールの縫われている糸をバフで削ってアウトステッチを切ります。
またもやヤットコをウエルトとソールの間に入れて開いていきます。
アウトステッチのウエルトに残った糸をウエルトに負担を少なくするために抜きます。
1つおきに下糸の残ったステッチをウエルトに沿って切り、
残ったステッチを引っ張れば抜けていきます。
練りコルクの場合は、そのほとんどが片寄りしたり、へしゃげていますので交換します。
その際に交換できない、汗を吸っては吐き出している中底の保革をソールモイスチャーで。
これは「炭コルク」という炭とコルクを練って板状にした、吸廃湿性、通気性、 クッション性、活性炭効果もある優れもの。
大手スポーツメーカーのインソールのクッション材にも使用が決まっています。
さすがメイドインジャパン。
ソールを取り付け、ウエルトに沿ってカット
その際にウエルトは削らない!
ステッチンググルーバー(溝堀)を使って、糸が切れにくいように溝を掘ります。
もちろんこの深さが深いほど切れにくいわけです。
こちらでは米国製タンディー社のグルーバーを更に細く研いで使っていますが、 優れもので、細くきれいに掘れます。
山林アリアン店(大国町訪問紀に紹介)で縫いを掛けてもらい、
ヒールとトップリフトを取り付けて、コバとヒールを仕上げました。
ローインキ(蝋を含んだインク)で色付け
アインロウ(メンチロウ)を塗り
熱したコテを当てた後、乾いた布で擦りながらツヤを出します。

磨いて、出来上がり
(2)ドライビングシューズ(底全面ペブルタイプ) マッケイ製法
ソールの形を厚紙を使ってゲージを取ります。
これは中敷の形を基礎に、後はセンスでしょうね。
型紙に沿ってソールを削りだし、上の角は落とし丸みをつけます。
その上の丸みの部分、踏まず部分に先に着色します(後からできないので)
ソールを靴に仮止め
ハーフソールとヒールを取り付ける部分は削り、溝を掘る
マッケイ縫いが終わりました。
ややこしい形をスイマセン、山林さん。

ハーフソールとヒール、トップリフトを取り付けて出来上がり。



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